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浮動小数点形式

横山 倬央(富士通株式会社 ソフトウェアプロダクト事業本部)

2014年版COBOL国際規格において、浮動小数点形式に関する以下の機能が強化されました。

この機能追加の主な目的は、既存のプラットフォームおよび言語に依存しない国際標準規格(ISO/IEC/IEEE 60559) による演算結果を提供し、COBOLアプリケーションの移植性を向上させることにあります。
この標準に準拠して生成される結果は明確に定義されていることから、ISO/IEC/IEEE 60559フォーマットのデータ項目を格納して操作する効率的な手段をベンダーが実装することが予想され、そのような実装も効率的になることが期待されます。
COBOLデータ型、演算規則、丸めおよび切り捨てアルゴリズムをサポートするISO/IEC/IEEE 60559仕様を使用すると、不正確さを制御して最小限に抑えることができます。

本稿では、二進数及び十進数の浮動小数点形式と8種類の丸め形式の概要について説明します。

1. 二進数及び十進数の浮動小数点形式

以前の COBOL国際規格では、以下の浮動小数点形式のみがサポートされていました。